かつてホワイトハウスのアダルトサイトがあった

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人知の及ばぬ32ビットの空間に、
名前がついたその日から、
見知らぬあなたと、見知らぬあなたに、
ウェブの糸がつながった
ドメインの織りなす運命を解き明かす
あらたな世界の扉が開かれる
それが、あなたの知らないドメインの.世界

 

 

かつてホワイトハウスのアダルトサイトがあったことをご存知ですか?

 

それは「whitehouse.com」です。
1800年に建てられたホワイトハウス(White House)は、アメリカの首都ワシントンにある
同国の大統領官邸。クリントン政権は1994年にホワイトハウスの公式ホームページ
「whitehouse.gov」をオープンしました。その後、ホワイトハウス公式ホームページを模倣
したサイトが誕生します。

 

まず1995年頃に誕生したのは、当時の大統領、ビル・クリントン氏がエイリアンと交渉して
いるフェイク画像等を掲載する「whitehouse.org」。次に公開された「whitehouse.net」は、
公式ホームページとそっくりに作られており、ホワイトハウスを緑色に塗る、アメリカの
国旗に海賊旗のシンボルを追加する、行方不明の靴下を捜す局を支援するといった嘘の情報
を掲載していました。どちらもユーモアに溢れたパロディサイトです。

 

一連のパロディの流れに乗ることを決めたダン・パリシ氏は、1997年5月に
「whitehouse.com」を取得。パロディサイトや政治に関する解説サイトとして公開
しましたが、アクセスは伸びません。そこで、パリシ氏は様々なリサーチを重ね、アダルト
サイトが儲かることに気がつきます。1997年8月、「whitehouse.com」 は最も優れた活字
ポルノサイトにリニューアルしたのです。

 

このコンテンツは大成功を収めます。最盛期には、ホワイトハウスの13倍に相当する1日約
8万人の訪問者を集め、年間100万ドル以上の収益をあげました。しかし、ホワイトハウス
も黙っていません。同法律顧問室はパリシ氏に、ホワイトハウスとファーストファミリーの
画像を使用してアダルトサイト会員を募ることの中止を訴える厳しい内容の書簡を送りまし
た。これに対してパリシ氏は、サイト内にアメリカ政府とは関係がない等の免責事項を記載
することで、問題無くアダルトサイト運営を続けたのです。

 

しかし、2005年、「whitehouse.com」は成人向けコンテンツの提供をやめて、アメリカの
政治に関するサイトになってしまいました。なぜやめてしまったのでしょうか?パリシ氏
が語った理由は「息子が幼稚園に入って、家業のことでからかわれるのではないかと心配
だから」でした。

 

参考
WhiteHouse.com: The Naughty, Non-Government Website of the Late ’90s (VIDEO)
A History of WhiteHouse.com, A.K.A. The Biggest Internet Controversy Of The 1990s
アダルトサイトがCommunicatorの新機能に激怒
Netscapeに抗議

インターネット白書

 

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